望んでいないことではなく、人生で望んでいるものに心を向けるようにしましょう。
私たちは心の内側の働きを探り始めたところですが、
思考が及ぼす影響についてはずっと前から気がついていました。
「的の中心を射抜く」ことではなく、「的を外さないようにしよう」
という考えに集中してしまうと、たいてい悲惨な結果を招きます。
消極的思考で、積極的な結果を期待することは不可能だからです。
パットを外さないように、考えてプレーするゴルファーや、ストライ
クを外さないように考えてプレーするボウラーなどが、よい例です。
明確で具体的な目標を必ず持ちましょう。
「たくさん金もうけしたい」「出世したい」などといったことは、
単なる願いであって、目標ではありません。いつまでに、どのぐらい
の金額を稼ぎたいのか、また、具体的にどのような地位に昇進したい
のか、そしてそこに到達するための方法、実現させたいと思っている
時期を明確にしましょう。
カールソン・カンパニーズ社の会長、カート・カールソン[訳注1]
は、「障害とは、目標から目を離した時に見える恐ろしいものだ」と
言っています。
[訳注1]カート・カールソン(1914-1999)
米国ミネソタ州生まれ。140以上の国において様々な産業に携わる
54のファミリー会社を擁するカールソン・カンパニーズ社の創始者。